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日別アーカイブ: 2025年4月16日

第9回フォークリフト雑学講座

皆さんこんにちは!

株式会社エコノリース、更新担当の中西です。

 

さて今回は

~種類と特徴~

ということで、フォークリフトの種類を体系的に分類し、それぞれの特徴・用途・導入時のポイントを、プロの視点で深掘りしてご紹介します。

 

フォークリフトは、物流現場や製造現場の“荷役の心臓部”とも言える存在です。
しかし一口に「フォークリフト」といっても、動力源や構造、用途、タイヤの種類によってさまざまなバリエーションがあります。

販売業者としては、単なる機械の説明にとどまらず、ユーザーの作業内容や環境に最適な1台を提案する力が求められます。


✅ フォークリフトの基本分類

フォークリフトは主に以下の3つの軸で分類されます:

  1. 動力の種類(エンジン式/バッテリー式)

  2. 構造・タイプ(カウンター式/リーチ式/サイド式 など)

  3. 用途・特殊機能(屋内用/屋外用/高揚程対応/狭小地対応)


✅ 1. 動力別のフォークリフトの種類と特徴

🔹 エンジン式フォークリフト(内燃機関式)

特徴

ディーゼルエンジンまたはガソリン/LPGを使用

  • パワフルなトルクで、屋外・重量物運搬に最適

  • 耐久性に優れ、長時間稼働に強い

デメリット

  • 排ガス・騒音が発生するため屋内作業には不向き

  • メンテナンスがやや多め(エンジン・オイル管理など)

主な導入現場

  • 建設資材置場、鉄工所、港湾、屋外ヤード など


🔹 バッテリー式フォークリフト(電動式)

特徴

  • モーター駆動でクリーン・静音

  • 小回りが利き、屋内・倉庫内作業に適する

  • メンテナンスコストが比較的低い(エンジン部品なし)

デメリット

  • 稼働時間に制限あり(充電が必要)

  • 屋外や傾斜路には不向きなケースも

主な導入現場

  • 倉庫、工場内部、冷凍・冷蔵倉庫、クリーンルーム

👉 Point: クリーンな環境、衛生管理が重要な業種(食品・医薬・化粧品など)では電動式が推奨されます。


✅ 2. 構造別:作業形態によって選ぶフォークリフトのタイプ

🔸 カウンター式フォークリフト(最も一般的)

特徴

  • 荷物の重さを後方のカウンターウェイトで釣り合いをとる構造

  • 乗用タイプで、正面から荷物を持ち上げる

メリット

  • 操作性がシンプルで、初心者にも扱いやすい

  • 屋外対応が多く、安定性が高い

デメリット

  • 最小回転半径が大きく、狭い場所での作業はやや不向き


🔸 リーチ式フォークリフト(狭小スペースに強い)

特徴

  • 操作席が横向きで、マストが前後にスライド(リーチ)する構造

  • 主に立ち乗りタイプで、非常に小回りが利く

メリット

  • 狭い倉庫や通路幅が狭い現場に最適

  • 高所棚への出し入れが得意(揚程4m以上対応も)

デメリット

  • 屋外では不安定になりやすく、基本は屋内専用


🔸 サイドフォークリフト(長尺物に特化)

特徴

  • 荷物を横から持ち上げて運ぶ構造(フォークが車体横)

  • 鉄骨材、木材、パイプなどの長尺物運搬に特化

主な導入業種

  • 建材商社、鉄鋼業、木材市場、造船所 など

👉 Point: 長物の横持ち搬送であれば、他のどのタイプよりも効率的です。


✅ 3. 用途・環境別に見るフォークリフトの選び方

🌿 屋内専用フォークリフト

  • 電動式+ノーパンクタイヤ仕様

  • 静音・クリーン・最小回転半径が小さい

  • 排ガス規制、HACCP対応が必要な現場に最適

🏗 屋外・ラフテレーン対応フォークリフト

  • 大径エアタイヤ装着、悪路対応

  • 高トルクエンジンを搭載(ディーゼル中心)

  • 建設現場・資材置場・農場に強い

⛄ 低温倉庫対応(冷凍倉庫)

  • バッテリー保温対応、耐寒仕様の電子制御

  • 操作パネルの結露対策、グリス類も耐寒型

🧠 無人・AGVタイプ(近年拡大中)

  • 自動運転・誘導式フォークリフト

  • 労働力不足・省人化対応として注目

  • 物流DX推進やスマート倉庫に導入が進む


✅ フォークリフト選定時に確認すべき5つの視点(販売時の提案ポイント)

  1. 最大積載荷重(1.0t/2.5t/3.0t…)
     → 実際に持ち上げる荷物+安全マージンを考慮

  2. 最大揚程(高さ)
     → 倉庫棚の高さ、荷姿、出入口の高さも要確認

  3. 稼働時間/1日の使用頻度
     → 電動 or エンジン、バッテリー交換体制を検討

  4. 通路幅/作業スペースの広さ
     → カウンター式かリーチ式かの判断材料に

  5. 導入環境(屋内/屋外/冷凍庫など)
     → 排ガス規制、騒音、床材の強度なども加味


✅ 現場の“リアル”に合った1台を提案できる販売業者が選ばれる

フォークリフトは、業種や現場の環境により適したタイプが大きく異なる機械です。
だからこそ、販売業者は単に「機械を売る」のではなく、

  • 現場を訪問して使用状況をヒアリング

  • 作業内容や搬送物に合わせた仕様提案

  • 法規制・リース・メンテナンスの視点を含めたトータルサポート

を行うことで、顧客からの信頼と継続的な取引関係を築くことができます。


📋 フォークリフト選定・販売時の提案用チェックリスト

項目 確認内容
使用環境 屋内/屋外/低温/防爆など
荷物の種類 パレット、鉄骨材、液体タンクなど
必要能力 最大荷重・最大揚程・連続稼働時間
通路幅 最小回転半径に対する可搬性
使用頻度 電動の稼働可能時間や充電管理も確認

 

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